『私が死んだあとも愛する猫を守る本』は、飼い主の高齢化や急な不幸に備え、愛猫の未来を守るための実践的なガイドブックです。
シリーズ累計15万部超えの「いちばん役立つペットシリーズ」の一冊として、飼い主の死後や要介護状態になった場合に猫が保健所送りや餓死などの悲劇に遭わないよう、法的・実務的な「しくみ作り」を網羅的に解説しています。
猫のための遺産活用、遺言書の作成、ペット信託の導入、猫の健康データをまとめた「うちの猫ノート」の記入方法、緊急時の見守りシステム構築などを、文例付きで具体的に紹介。イラストが豊富で読みやすく、すべての猫飼い主に推奨される内容です。
レビュー
本書は発売直後から猫愛好家を中心に高い評価を得ており、読書メーターでは平均評価4.5以上(レビュー数8件以上)を記録しています。以下に主なレビューを抜粋します。
- 「十数年前に愛猫を見送って以来、再び猫を飼いたいと思うも今は飼っていない。この先ヒト桁となった身には最後まで責任を全うする自信がないからだ。本書を読んで、ようやく一歩踏み出せそうな気がします。」(Hiroshi Onoさん、読書メーター)
- 「いつ何が起こるか分からないものね。高齢者向けかと思いきや、すべての飼い主に必要な内容。すぐに実践したくなる!」(宇宙猫さん、読書メーター)
- 「何十冊も日々の成長と食事やおしっこ等の記録があります。ペットノートのアプリもありますのでそこにも情報を詳しく書き込むと尚更安心ですよね。うちの猫の未来を守るために欠かせない一冊です。」(楽天市場レビュー)
- 「発売を知ってから早く読みたくて読みたくて仕方がなかった本を読み終えました。私にとって一番大切な本になりました。猫の不調に真っ先に気づけるよう、すぐにノートを作り始めました。」(今日のLuLuご飯ブログ)
- 「そして気づけば自身も50代。この先、何があっても猫たちを守りたいと思って購入しました。なかなかここまで踏み込んだ内容の本は今まで無かったと思います。法的文例が特に役立ちます。」(Yahoo!ショッピングレビュー)
全体として、感情的な共感と実用性の高さを評価する声が多く、猫を家族として思う飼い主の心に響く一冊として支持されています。
出版状況
本書は、猫の終生飼養をテーマにした専門書として、2025年のペット関連書籍市場で注目を集めました。以下に詳細をまとめます。
- 出版社:日東書院本社
- 発売日:2025年2月4日
- 形態:単行本(ソフトカバー)
- ページ数:128ページ
- 定価:1,650円(税込)
- ISBN:978-4528024632
- 著者:富田園子(著)
- イラスト:はしもとみお
- 監修:行政書士 磨田薫(ペット生前対策専門)
- 販売状況:Amazon、楽天ブックス、紀伊國屋書店などで好調に販売中。電子書籍版も利用可能。
発売から約9ヶ月が経過した現在も、猫関連のベストセラーとして在庫が安定しています。
目次
本書は3章構成で、基礎知識から実践的な手続き、命のバトンタッチまでを体系的に扱っています。以下に詳細な目次を記載します。
- 第一章 自分の身に何かあったとき、愛猫を託せる人はいますか?
- 現実にある、悲しい事件
- 万一のとき、愛猫を託せる人はいますか?
- 愛猫にいくら残せばいい?
- 頼れる人がいない場合は老猫ホームや愛護団体を探す
- 猫といっしょに入れる高齢者施設もある
- 貯えがない場合は保険を活用しよう
- 猫の健康管理も欠かせない
- 第二章 必ずしておきたい手続きと書類作り
- 「うちの猫ノート」に愛猫のデータをまとめよう
- 自分の「エンディングノート」を作ろう
- 猫のための〈遺言書〉を作ろう
- 〈遺言書〉を書かないとどうなる?
- 「負担付遺贈」をするための〈遺言書〉
- より強力なセーフティネット〈ペット信託〉
- 〈ペット信託〉の契約書の作り方
- 〈信託契約書〉といっしょに〈遺言書〉も作ろう
- 〈信託契約書〉を作ったけれど、自分で愛猫を看取った場合はどうなる?
- 第三章 命のバトンタッチを成功させる
- 自分が倒れたらすぐに気づいてもらうシステムを作ろう
- 自宅で人知れず倒れたとき気づいてもらうためには
- 自治体の見守り制度を調べてみよう
- 地域担当の民生委員さんとつながっておこう
- 緊急連絡カードをつねに携帯&部屋に貼っておく
- スマホアプリを活用しよう
- 玄関の鍵を開けてもらう方法を考えておく
- 愛猫を託す人には猫に会いに来てもらう
- 猫を託す人がすぐに駆けつけられない場合
- 新居へ移動するときの猫の捕まえ方を考えておく
- 弁護士や行政書士と「見守り契約」を結ぶ方法もある
- column
- 動物環境・福祉協会 Eva 理事長 杉本彩さんに聞く高齢者とペット問題
- ペット信託で保護猫カフェに来たあずきちゃん
- 飼い主さんの入院で保護猫カフェに来たヤマトくん
- 愛護団体が支える高齢者とペットの暮らし
- 書き込み式「うちの猫ノート」
目次は実践重視で、各章末に具体的なアクションプランが記載されています。
解説
日本は2007年に超高齢社会に突入し、2023年には65歳以上の高齢者が人口の29%を占めるまでに至りました。一人暮らしの高齢者の増加に伴い、ペット(特に猫)の飼育も急増していますが、飼い主の急逝や入院・要介護状態による「老々介護」の問題が深刻化。実際、飼い主亡き後の猫が保健所に持ち込まれ殺処分されたり、部屋で餓死したりする悲しい事例が後を絶ちません。本書はこうした現実を背景に、元気なうちに「もしも」の備えを促す内容です。
具体的には、第一章で託す相手の選定や経済的支援(遺産額の目安、保険活用)を、第二章で法的ツール(遺言書、ペット信託)の作成文例を交えて解説。第三章では緊急時の実務(見守り制度、連絡カード、鍵の共有)を詳述します。監修者の行政書士・磨田薫氏による法的正確性が高く、columnでは俳優・杉本彩さんのインタビューや実際の保護猫事例を交え、読者のモチベーションを高めます。また、書き込み式の「うちの猫ノート」は猫の癖・医療履歴を記入可能で、引き継ぎをスムーズに。全体を通じて、猫のQOL(生活の質)を守り、命のバトンタッチを成功させるための心強い伴走者として位置づけられています。高齢飼い主に限らず、すべての猫好きに「今すぐ行動を」と呼びかける、温かく実践的な一冊です。


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