イキってるネコ

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猫写真家・沖昌之の最新作で、威張ったような表情の猫たちを集めた写真集。上から目線、喧嘩腰、煽り顔の猫が大集合し、マウントを取るような姿が魅力。シリーズ累計6万部超の『必死すぎるネコ』続編。ゲストSNSアカウントと『ネコまる』投稿写真も収録。読者が自由にセリフを想像して楽しめる。2021年8月2日発売。

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体裁

本書はムック形式で、B5変形判(約182mm×257mm)のサイズです。オールカラーで96ページ構成となっており、写真が中心のビジュアル豊かなレイアウトです。ISBNは978-4777827695で、出版社は辰巳出版。定価は本体1,200円+税(税込1,320円)。デザインは山下リサ氏が担当し、編集はネコまる編集部が行っています。電子書籍版もKindleなどで利用可能です。全体として、軽快で手に取りやすい体裁で、猫好きの幅広い年齢層に向けた作りとなっています。

もくじ

  • 沖昌之のイキってるネコ写真集(主な写真セクション)
  • ゲスト参加:MARCOの写真
  • ゲスト参加:熱海MuddyCatの写真
  • ゲスト参加:ココニャの写真
  • ゲスト参加:横尾健太(猫島警部)の写真
  • ネコまる投稿写真セクション(厳選投稿)
  • 著者紹介・あとがき

※本書は写真集のため、伝統的な章立ての目次はなく、写真のテーマごとにゆるやかに構成されています。上記は内容から推測される大まかな流れです。

解説

本書『イキってるネコ』は、猫写真家として知られる沖昌之氏の最新作で、2021年8月2日に辰巳出版から発売されたムック本です。沖昌之氏は、1978年神戸生まれの写真家で、元々は家電営業マンやアパレルカメラマンとして働いていましたが、初恋の猫「ぶさにゃん先輩。」との出会いをきっかけに、2015年に独立しました。以降、猫専門誌『猫びより』(辰巳出版)で「必死すぎるネコ」の連載を担当するなど、猫写真の分野で活躍しています。代表作に『必死すぎるネコ』シリーズがあり、累計6万部を超えるベストセラーとなっています。本書はその流れを汲む作品で、お笑いコンビ「かまいたち」の山内健司氏が帯で「ニヤケが止まりません。」と絶賛している点が注目を集めました。

本書のテーマは「イキってるネコ」です。「イキる」とは、虚勢を張ったり、調子に乗ったり、高圧的な態度を取ったりすることを意味するスラングで、意気がる・粋がるの略語です。具体的には、明らかに力の差がある相手に挑む無謀な様子や、相手を立腹させるような挑発的な態度を指します。本書では、そんな「イキってる」猫たちの表情や仕草を捉えた写真が中心となっており、上から目線なネコ、喧嘩ごしのネコ、煽り顔のネコなどが大集合しています。これらの猫たちは、人間にマウントを取っているような異彩を放つ姿で、読む人をニヤニヤさせてくれます。写真には基本的にキャプションが付けられておらず、読者が猫たちの多彩な表情を見て自由にセリフを想像して楽しむスタイルが推奨されています。これにより、ただ見るだけでなく、創造的に関与できる点が魅力です。

内容の構成として、沖昌之氏の選りすぐりの写真がメインですが、それだけでなく豪華なゲスト参加が特徴です。人気SNSアカウントから「MARCO」「熱海MuddyCat」「ココニャ」「横尾健太(猫島警部)」の写真が収録されており、それぞれの独特な視点が加わっています。また、投稿誌『ネコまる』から超絶インパクトの投稿写真も厳選して掲載されており、多様な猫のイキり具合を楽しめます。『ネコまる』は、おもしろ投稿写真や楽しいエピソードが満載の猫マガジンで、読者からの投稿を積極的に取り入れているため、本書に新鮮味を加えています。

ここで、本書の魅力を実感していただくために、いくつかのサンプル写真と妄想キャプションを紹介します。これらはPECO編集部が独自に付けたもので、書籍の雰囲気を伝える参考です。まず、「猫流モーニングルーティン」という一枚。朝早く海沿いを歩いている猫が、寝起きのストレッチをする姿です。「毎朝ここへ来て、寝起きのストレッチをするんだニャ。天気よーし、景色よーし、空気よーし、伸びよーし!今日もネコなりに気合い入れていくぞー!」というキャプションがぴったりで、朝からイキってる猫の日常が微笑ましいです。

次に、「オレに惚れるなよ?」という写真。島を守る猫番長が片腕ずつダンベルを持ち上げて筋トレ中です。「ボクはこの島を守る、猫番長。毎日こうやって片腕ずつダンベルを持ち上げて筋トレ中なんだニャ!そんな俺、カッコイイだろ?惚れんなよ?」と鋭い目つきでイケニャンアピール。猫の小さな体で大仰なポーズを取る姿が、虚勢の典型例で笑いを誘います。

続いて、「必殺、猫ガード!」の実家で採れた新鮮なお野菜を守る女将ネコ。「チョット待ったニャー!それはワタクシの実家で採れた新鮮なお野菜でして、そうタダで持って行かせるワケにはいかないんだニャ!どうしても欲しかったら、このワタクシを倒してみるんだニャ!」と野菜泥棒を追いかける勢い。守り抜く姿勢がイキってるポイントです。

「食後のアレ」では、ニヤリとした表情の猫が細い枝を爪楊枝のように使っています。「こうやって細い枝を爪楊枝みたいに使うと、よくとれるんだよニャ~」と、秋刀魚の食べ残しを歯に詰まらせたようなイキった仕草がユーモラスです。

「じつは、よーく見えるんです」という一枚は、自転車置き場のペダルの隙間から外を覗く黒い影の猫。「君たち人間にとって、これはただのペダルかもしれない。けれど、ボクにとっては外の景色をよく見るための双眼鏡みたいなもの。こうやってペダルの隙間から外の景色を見ると、遠くの天気だって分かっちゃうんだニャ!すごいでしょ?」と猫目線の特別な主張がかわいいです。

「猫以外は立ち入り禁止!?」の草原の入口を守る猫。「そこのアナタ!ここから先は、ネコしか通れません!ワタシたちネコしか入ることができない、テーマパークの入り口ニャんです。」と人間立ち入り禁止を宣言する姿は、領土意識の強さを表しています。

「諦めたらおしまい」の歩道でモメる2匹の猫。「お兄ちゃんもう帰るの?今日はおいしいお魚がとれるって言ってたじゃん!なのに諦めるの早すぎるニャ!まだお魚獲れてないから、ワタシは帰りたくニャい~!」とお兄ちゃん猫に魚釣りの実力を求める様子は、兄弟喧嘩のようなイキりです。

「初恋の夏」の夕日を眺めるロマンチストな猫。「もうすぐ好きなあの子が駅に着く頃だから、ボクは急いで駅に向かう。この枯れ葉はただの枯れ葉なんかじゃない。ボクにとって恋の列車行きの切符なんだニャ。」とイキった中にも恋する一面が見えます。

最後に、「ネコだって色々考える」のひとりで考える猫。「オレだってたまにはこうやってひとりになって考える。人間と同じように悩みだってあるんだ。でもね、最終的にいつも感じるのは、ネコでいる人生も悪くないニャいってことだニャ。」と猫の人生を哲学的に振り返る姿は、意外な深みを感じさせます。

これらの写真を通じて、本書の魅力は「イキってる」猫たちが憎めないかわいさにある点です。虚勢を張る姿が、逆に愛おしく感じられ、読む人を笑顔にします。子供からお年寄りまで楽しめる内容で、ニヤケ度120%と評される通り、ツッコミどころ満載です。また、沖昌之氏の撮影スタイルは、猫の自然な表情を捉えることにこだわっており、街中や自然の中で出会った猫たちを活き活きと描いています。ゲスト参加により、多角的な視点が加わることで、単なる写真集を超えたエンターテイメント性が高まっています。

本書は、猫ブームのなかで特にユーモアを求める読者にオススメです。シリーズファンにとっては待望の続編であり、新規読者にも入りやすい一冊。特典として、一部書店でポストカードが付く場合があります。沖昌之氏のSNS(Instagram: okirakuoki、Twitter: okirakuoki)では、さらなる猫写真を楽しめます。全体として、猫の「イキり」を通じて、人間社会の風刺や日常のユーモアを感じられる、心地よい写真集です。

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プロフィール
レイレイ

中国雲南省出身のレイレイです。来日して30年が過ぎています。2023年10月15日に自宅近くでミミを拾ったのが飼育の始まり。今は5人で賑やかに暮らしています。

2024-02-25開設から615日目です。

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