ホームレスのミュージシャン、ジェームズはクリスマスに動物福祉局の調査を受け、愛猫ボブを失う危機に直面します。厳しい冬の街で、ボブとの絆が彼に力と希望を与え、友情の温かさとクリスマスの本当の意味を教えてくれます。心温まる実話ベースの物語。
体裁
- 邦題：ボブという名の猫2 幸せのギフト
- 原題: A Christmas Gift from Bob
- ジャンル: ドラマ、ファミリー
- 監督: チャールズ・マーティン・スミス
- 脚本: ギャリー・ジェンキンス
- 出演: ルーク・トレッダウェイ（ジェームズ・ボーエン役）、ボブ（ボブ役）、アンナ・ウィルソン＝ジョーンズ、クリスティーナ・トンテリ＝ヤング
- 上映時間: 93分
- 公開年: 2020年
- 製作国: イギリス
- 原作: ジェームズ・ボーエンの書籍『A Gift from Bob』と『The Little Book of Bob』
視聴情報
この映画は、NetflixやAmazon Prime Video、Apple TV、Tubiなどでストリーミング視聴可能です。DVDやBlu-rayも入手しやすく、TSUTAYAなどのレンタルサービスで借りられる場合があります。2025年現在、さまざまなプラットフォームで気軽に楽しめますよ。クリスマスシーズンにぴったりなので、家族で観るのもおすすめです。
解説
この映画は、前作『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』の続編として、ジェームズ・ボーエンさんの実話に基づいた心温まるお話です。ジェームズは、かつて薬物依存から抜け出し、ストリートミュージシャンとしてボブという猫と一緒に暮らしていました。前作でその出会いと再生の物語が描かれましたが、この2作目は、ジェームズが作家として成功した後に振り返る、ボブと過ごした最後のクリスマスに焦点を当てています。寒いロンドンの街で、貧しい生活を送るジェームズとボブの日常が、優しく描かれているんですよ。
物語は、ジェームズがクリスマスパーティーで出会ったベンという青年に、自分の過去を語る形で始まります。ベンは自暴自棄になっていて、ジェームズは彼を励ますために、数年前のクリスマスの出来事を思い出します。あの頃、ジェームズはまだ路上でギターを弾いて生計を立てていて、ボブは肩に乗って一緒にパフォーマンスをするパートナーでした。でも、厳しい冬の寒さや貧困が彼らを苦しめます。ある日、ボブが腐った食べ物を食べてしまい、病気になるんです。ジェームズは必死でお金を工面して獣医に連れて行き、ボブの命を救います。このシーンは本当に胸が締め付けられるほど感動的で、動物好きの方なら涙腺が緩むこと間違いなしです。
さらに、動物福祉局の調査官が現れて、ジェームズの生活環境がボブに適さないとして、ボブを没収しようとするんです。ジェームズは必死に抵抗しますが、調査官の厳しい目が彼の過去の薬物歴を掘り返し、プレッシャーがかかります。ここで、周囲の人々がジェームズを支えてくれます。近所のショップオーナーや友人たちが署名を集めてくれ、ボブを残すための運動が起きるんですよ。この部分は、人々の優しさが光るところで、クリスマスの精神を象徴しています。ボブ自身も、ジェームズの肩に乗って街を歩き、人々を魅了します。ボブの可愛らしい仕草や、クリスマスの衣装を着た姿が、とってもチャーミングなんです。
実話の背景を知ると、もっと深く楽しめます。ジェームズ・ボーエンさんは実際にホームレスだった人で、ボブという野良猫との出会いが人生を変えました。ボブは彼の薬物依存からの回復を助け、本を書いてベストセラー作家になるきっかけを与えたんです。この映画は、そんなボブへのトリビュートでもあります。残念ながら、ボブは2020年に交通事故で亡くなってしまい、エンドクレジットに献辞が記されています。撮影中は本物のボブが出演していて、彼の自然な演技（？）が映画の魅力のひとつです。ルーク・トレッダウェイさんのジェームズ役も、前作から引き続き素晴らしく、ジェームズの内面的な葛藤を優しく表現しています。
テーマとしては、友情、希望、クリスマスの本当の意味が中心です。クリスマスはプレゼントや華やかなパーティーではなく、困っている人を助け、互いに支え合うことだと教えてくれます。ジェームズとボブの関係は、まるで家族のような絆で、観ているだけで心が温かくなります。貧困や動物虐待、社会的な問題も織り交ぜつつ、重くなりすぎない柔らかいタッチで描かれているのがいいところです。ファミリー向けですが、大人でも十分に楽しめ、考えさせられる内容ですよ。
レビューを見てみると、Rotten Tomatoesでは78%の好評価で、平均5.9/10点。IMDbでは6.4/10点と、まずまずの評価です。批評家からは「心温まるが、少々センチメンタルすぎる」という声もありますが、ユーザーからは「ボブの可愛さに癒された」「クリスマスにぴったり」「実話ベースで感動的」とポジティブな意見が多いんです。特に猫好きの人からは大絶賛で、「ボブの表情が最高」「前作よりクリスマス要素が強くて楽しい」という感想が目立ちます。一方で、「ストーリーが薄い」「予測可能」という指摘もありますが、全体として軽く観られるホリデームービーとしておすすめです。
監督のチャールズ・マーティン・スミスさんは、動物を題材にした作品を得意としていて、この映画でもボブの自然な動きを活かした演出が光ります。音楽も素敵で、パトリック・ニール・ドイルのスコアと、ルーク・トレッダウェイさんが歌うオリジナルソングが、物語を盛り上げます。エンドクレジットの歌「Coming Back To Me」は、特に心に残りますよ。撮影は2019年11月から2020年初頭にかけて行われ、ボブの最後の出演作となりました。
日本では、前作の人気を受けて公開され、猫映画としてファンを獲得しました。タイトルに「幸せのギフト」とあるように、ボブがジェームズに与えた贈り物は、希望と愛情です。この映画を観ると、日常の小さな幸せに気づかせてくれます。寒い季節に、温かい飲み物を片手に観るのがベストかも。家族やペットと一緒に、ゆったり楽しんでくださいね。きっと、ボブの可愛い姿に癒され、ジェームズの強さに励まされるはずです。
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