可愛いネコについつい家族と一緒の食べ物をあげたくなりがちです。
でも、人の食べ物は与えてはいけません。人の食べ物は栄養バランスがネコ向きではないからです。
また、塩分や糖分を摂る必要のないネコが人の食べ 物のように味の濃いものに食べ慣れてしまうと、味の薄いキャットフードを食べなくなります。
ネコの生理機能は、特定の化学物質や化合物に対して極めて敏感。
また、これらの物質には体内で適切に解毒することができないものもあり、体調不良を起こしたり、最悪の場合は命を落とすこともあります。
箇条書きでチェック
ここで、ネコに食べさせてはいけないものをチェックしましょう。
- 塩分が多く塩味の濃いもの(キムチ、塩辛など)
- 脂肪分の多いもの(バターなど)
- 生卵、牛乳(消化不良)
- 魚介類(消化不良など)
- カカオ類(チョコレート、ココア)
- ブドウ、レーズン(未解明ですが腎不全など)
- 玉ねぎ、にんにく
- フライドチキンなどの鳥の骨(食道や腸に刺さり傷つける)
- パラセタモール(アセトアミノフェン)、アスピリン、イブプロフェンなどの特定の化合物
- ヒイラギ、シクラメン、トマト、ユリなどの有毒な植物
- 観葉植物や植木など(中毒)…ネコ用に食べられる草もあり
- またたび…嗜好性が強くネコが喜びますが、与え過ぎに注意。
もし、ネコが消化不良や嘔吐などを起こした場合は、すぐに成約ペットショップや動物病院などに相談しましょう。
ネコに食べさせてはいけないもの
洗剤系の有毒な薬や化学物質
パラセタモール(アセトアミノフェン)、アスピリン、イブプロフェンなどの特定の化合物に対して、ネコは激しい中毒症状を示します。
一般にトイレの清掃に使用するフェノール系消毒剤や、ホワイトスピリットなどの希釈剤も大変危険。
同じく、一部の殺虫剤に含まれるペルメトリンやエチレングリコール(不凍液)も有毒です。
これらの製品は、ネコの手が届かない場所に保管するようにします。
有毒な植物
ネコは苦味に対してとても敏感です。
ネコに有毒な物質のほとんどは苦味をもつため、ふつうネコは体に害を及ぼす可能性があるものを食べようとはしません。
しかし、万が一のために、ネコに有毒な特定の植物を自宅の庭に植えず、家のなかに持ち込んまないよう、注意します。
とくに、次のような植物は家庭栽培が盛んなので気をつけます。
- ヤドリギ
- ヒイラギ
- セイヨウキヅタ
- ポインセチア
- シクラメン
- フジ(藤)
- シャクナゲ
- スイートピー
- トマト
- ユリ
有毒な食べ物
自宅にありがちな食べ物にはネコにとって有毒なものがたくさんあります。
食べた後の症状には嘔気から重度の臓器障害まで。
チョコレート
イヌと同様、テオブロミンという物質を含むチョコレートは猫にとっても有毒です。カカオの含有量が多いチョコレートほど、テオブロミンの含有量も多くなります。
ネコが食べたチョコレートの量と種類によっては、不整脈や、震え、痙攣などの症状を起こすことがあり、命を落とす場合もあります。
玉ねぎとニンニク
玉ねぎとニンニクは赤血球を破壊して貧血を引き起こします。
ネコの身体に有害なだけでなく、胃腸の調子を崩して下痢を起こすことも。
ブドウとレーズン
ブドウとレーズンも有毒で、重篤になると腎不全を引き起こす可能性があります。危険な前兆には、度重なる嘔吐や多動があります。
ある種のタンパク質
ネコの食事にはタンパク質が重要な役割を果たします。
しかし、ある種のタンパク質はネコの健康に害を及ぼすことがあります。
ネコに生卵を食べさせると、食中毒を起こす危険性があるうえ、卵白に含まれるアビジンというタンパク質がビタミンB群のビオチンの吸収を妨げる可能性があります。
また、レバーを大量に食べると、ビタミンA過剰症を引き起こして骨に悪影響を与え、骨粗鬆症になるケースもあります。
その他
人間の食事の残り物をネコに与えることは避けましょう。
脂っこい食べ物や揚げ物は、ネコには脂肪が多すぎるため下痢を引き起こすかも。
また、アルコールとカフェインも猫に与えてはいけません。
これらの物質が人に与える作用はネコの場合にはるかに増幅されるため、深刻なダメージを受ける可能性があります。
さらに、ネコが皿から牛乳を飲む姿のは一般的に普及したイメージですが、実際にはやるべきではありません。離乳後のネコは乳糖分解酵素の活性が低下するので、牛乳を飲むと胃腸の調子を崩したり不快感を引き起こすことがあります。
そもそも、人間の残り物を与えると、おねだりする癖がついたり、体重増加につながったり、消化器系にダメージを与えたりする可能性があります。
最後に
ネコに食べさせてはいけないものをまとめてみました。
それらには人間の食べるものもあり、有毒ではない気がしそうですが、要注意。
ネコが有毒な食べ物を口にしたと思われる場合、すぐに獣医師に相談して最善の対処法についてアドバイスを受けましょう。
そして、有毒な物質、食べ物、植物などをネコの届く範囲に置かないよう、アクシデントを未然に防ぐための対策をふだんから取るようにしたいところです。